不動産の売却は頻繁にすることではありませんが、お住み替えや相続した家や土地の売却などで、人生で1~2回は経験することが多いと思います。
金額が大きく、生活への影響も大きいので、できるだけ失敗したくないものです。どういうことかを事前に理解していれば、損せず安心して売却を行うことできます。
手続きや用語が専門的で、少し分かりにくいので、まずは大きな流れを把握しましょう。
不動産売却のステップ
一般的には、以下のステップで進んでいきます。
- 売却を思い立つ
- 周辺相場を確認する
- 不動産仲介会社へ査定を依頼する
- 売却を依頼する仲介会社を決め、媒介契約を結ぶ
- 販売活動を行う
- 購入者と交渉する
- 売買契約を締結する
- 不動産の引き渡し準備を行う
- 残代金を受け取り、不動産を引き渡す
- 確定申告を行う
不動産売却のスケジュール
不動産売却には、早くても3ヶ月くらい、長いと10ヶ月くらいの期間が必要になります(確定申告は除く)。
もちろんケースによっては、2週間くらいで終わる場合もありますし、数年に渡って販売活動を行う方もいます。
売却の成否は、単に早い遅いではなく、販売に費やす負担・労力と売却の結果(金額・時期・トラブルの有無など)のバランスで決まります。
仲介会社を決めるまでの期間
売却することが明確に決まっているのであれば、本格的に売却を考え始めてから、仲介会社を決めるまでの期間(STEP1~4)は、概ね2~4週間くらいです。
仲介会社と媒介契約を結ぶと、すぐに販売活動が始まります。
販売活動開始から売買契約までの期間
販売活動を開始して売買契約を結ぶまでの期間(STEP 5~7)は、2~6ヶ月程度となるのが一般的です。
特に、早い方が良い、遅い方が良い、ということはありません。
「早い」は「十分な販売活動をしなかった」ということがありますし、「遅い」は「適切な販売活動ができていなかった」ということもあります。
大切なのは、物件や市場に合わせて、適切な販売活動を、適切な期間行うことです。
売買契約から物件の引き渡しまでの期間
売買契約を締結してから、実際に不動産を引き渡すまでの期間(STEP 7~9)は、だいたい1~3ヶ月くらいです。
空き家等であれば、引き渡しの準備が少ないため期間は短く、売買契約後に建物を解体して更地渡しにする場合や、確定測量を行う場合などには、そのための期間が必要になるので、引き渡しまでの期間は長くなります。
なお、売主側の準備だけではなく、買主側の準備もあります。買主が住宅ローンを利用する場合は、金融機関での手続きがあるため、1~1.5か月程度の準備期間を設けるのが一般的です。
なお、確定申告(STEP 10)は、翌年の2月16日~3月15日の間に行います。